「地域医療に貢献する調剤薬局」は「薬代の高い調剤薬局」です。

 

🔄2024.3.10 更新

 

 

 

「地域支援体制加算」って何?

 

こんにちは。20年以上薬局で働いてきた「ゆう」です。

 

実は、「地域医療に貢献している調剤薬局」では、薬代の基本料金にあたる「調剤基本料」に、一定の金額が上乗せされています。

 

この追加料金のことを「地域支援体制加算」といいます。

 

 

例えば、

 

・夜間や休日でも処方せんを受け付けている

・薬剤師が、地域の医療関係者が集まる会議に定期的に出席している

 

などの条件を満たすと、「地域医療に貢献している」薬局と認められて、利用者に追加料金を請求することができます。

 

 

追加料金の具体的な金額は以下の通りです。

 

・地域支援体制加算1 →  390円

・地域支援体制加算2 →  470円

・地域支援体制加算3 →  170円

・地域支援体制加算4 →  390円

 

薬局の規模や店舗数、その他の条件によって、1~4のどれに当てはまるか決まります。

 

 

「地域支援体制加算」のある調剤薬局は、一枚の処方せんから、より多くの売り上げを得ることができます。

 

しかし、裏を返せば、それはあなたの支払う薬代が、それだけ高くなるということでもあるのです。

 

そして、「地域支援体制加算」のない調剤薬局では、この追加料金はありません。

 

 

ということは・・・・・そうなんです。

 

「地域支援体制加算のない調剤薬局」を選ぶと、薬代が安くなります。

 

 

薬代が650円違う??

 

さらに、薬代を安くするポイントがあります。

 

以前、こちらの記事で、「調剤基本料」が、以下の5種類あることをお伝えしました。

 

 

・調剤基本料1   → 420円

・調剤基本料2   → 260円

・調剤基本料3-イ → 210円

・調剤基本料3-ロ → 160円

・調剤基本料3-ハ → 320円

 

 

「調剤基本料」と、今日お伝えした「地域支援体制加算」の組み合わせを考えてみます。

 

2つの薬局を比べてみましょう。

 

A薬局:「調剤基本料1」「地域支援体制加算1」の基本料金は

420円+390円=810円 

 

B薬局:「調剤基本料3-ロ」「地域支援体制加算」なしの基本料金は

160円+0円=160円 

 

両者の差は

810円-160円=650円 になります。

 

全く同じ薬をもらっても、薬代が650円(3割負担の方なら200円)違うことになるのです。

 

 

それなら「調剤基本料3-ロ」で「地域支援体制加算」のない調剤薬局を選べば、いちばん「お得」なのでしょうか?

 

必ずしもそうではありません。

 

なぜなら、こちらの記事でもお伝えしたように、薬代は調剤基本料だけではなく、他の項目を合わせた金額で決まるからです。

 

 

「安い調剤薬局」の見つけ方

 

それでは、最終的に「安い調剤薬局」を見つけるにはどうしたらいいのでしょうか?

 

そのヒントは、厚生労働省が毎月発表する、「リスト」の中にあります。

 

「リスト」を見れば、薬代の「安い調剤薬局」を見つけることができます。

 

そして、各薬局の、「調剤基本料」の種類や「地域支援体制加算」の有無を知ることもできます。

 

以下の記事で、この「リスト」の見方を、都道府県別に書いています。

 

ぜひ参考にしてください。

yakuzaishi-u.hatenablog.com